
蘇民祭とは
岩手県各地で行われる蘇民祭は、「岩手の蘇民祭」として選択無形民俗文化財に選択されている。
全裸に下帯のみを身に付けた男性たちの蘇民袋争奪戦(袋ねじり)に注目。
蘇民将来の真髄を受け継ぎ地元の女性達は「精進料理(けんちん汁)」でおもてなし。
大聖不動明王の御腹には胎内佛(慈覚大師作)が納められており安産、子宝、子孫繁栄の御利益。又、明治26年の火災から広大なる神力により免れ、諸災難消除の御利益と云われている。
蘇民祭の概要
大聖不動明王尊縁起
当山の不動堂に鎮座する大聖不動明王は、慈覚大師の作と云われ、その昔、西磐井郡花泉町油島白山姫神社(林泉山智拳院白王寺)に御本尊として奉安していた。その後明治3年神仏分離令に依り、明治8年満昌寺へ移奉したが、同寺が火災の為全焼せる時、当不動明王は広大なる神力により、火炎の中より火魔退散し、災難を免れ、明治27年当山にお請けし境内に奉安した。それから百有余年、以来諸災難消除の利益広大なるを以って、信心の施主仏前に礼拝の徒その数を知らず。昭和24年堂宇改築又、平成8年奉安100年を記念し御尊体修復。平成26年奉安120年を記念し胎内佛御開帳により成り今日に至る。
蘇民祭伝承
明治27年12月4日付で油島(現在一関市花泉町)から不動尊を当時の20円で譲り受けた際に「蘇民祭」も付いてきたと言い伝えられている。
昔は正月27日~28日にかけて行われた行事であり、27日はおこもり、28日午前1時より別当登り、2時より鬼子登り、3時より柴燈木(ヒタキ)登り、4時より袋ねじりの順に行われていた。昭和24年~30年の7年間、蘇民袋争奪戦をしていた。午前4時頃に不動尊から袋を出し、山門をくぐり前の川までもみ合った(ねじった)。不動尊堂内に、争奪戦証拠の木札(取り主、参加者氏名)が掲示されている。
現在は平成26年の不動尊鎮座120年を記念し蘇民袋争奪戦の復活により、全国から裸に下帯姿の男達が集まり水垢離や柴燈木登り、そして蘇民袋争奪戦がお祭りを最高に盛り上げる。子供達は鬼子の面を背負い行列に参加し、参拝者は蘇民袋の中から出てきたコマ木を御守に持ち帰る。
そして来賓及び一般の方に精進料理を振る舞う。特に「お不動さんのけんちん汁」は昔から好評で、毎年皆さんに喜んでいただいている。町内外からの参拝者は勿論、地元の年配者から子供達まで全員で参加出来るお祭りである。
令和4年度 長徳寺 蘇民祭開催のお知らせ
本年は不動堂に於いての神事(祈祷)のみで厳修することとなりました。袋ねじりや余興及び食事の提供は中止となります。
尚、当日はマスク着用、消毒等をはじめ、受付で住所名前を記入後、受付済みシールを貼り、密にならないように間隔をあけて参拝するようお願いいたします。
スケジュール
開催日 | 令和4年3月6日(日) |
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受付開始 | 午前8時 |
不動堂祈祷 | 午前10時 |
吊し飾り展示 | 本堂内(午前中) |
料金 | 参拝無料 |
疫病退散プロジェクト講演会Ⅱのご案内
藤沢町歴史講座・東北大学災害科学国際研究所公開フォーラム「疫病退散プロジェクト講演会Ⅱ-疫病の神々-」が2022年3月6日(日)に長徳寺とオンラインのハイブリットで開催されます。
参加には事前登録が必要となりますので、下記詳細情報内の災害文化研究室ホームページの参加申し込みフォームに必要事項をご入力ください。
疫病退散プロジェクト講演会Ⅱ
場所 |
【不退山長徳寺】 岩手県一関市藤沢町保呂羽字宇和田18 【オンライン】 ※なお、コロナの状況次第でオンラインのみの開催とします |
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日時 |
2022年3月6日(日) 13:30~16:00 |
参加方法 |
事前登録制 【災害文化研究室ホームページ】よりお申し込みください。 https://www.saigaibunka.jp/ |
お問い合わせ先 |
東北大学災害科学国際研究所 災害文化アーカイブ研究分野(蝦名) TEL:022-752-5146 Mail:ebin@irides.tohoku.ac.jp |