お寺を地域や宗派を超えたみんなの憩いの場として解放
自坊(長徳寺)を拠点に活動しております慶壽庵(けいじゅあん)は、昔ながらの「お茶っこのみ(皆さんがお手製の漬物やお菓子を持ち寄り、おしゃべりの花を咲かせる)」の和気あいあいとした雰囲気のなか「手芸教室」が開催されています。
心の病等の皆さんが、お互いにケアし合いみんなが幸せになっていく空間です。
また、病院や福祉施設で手芸作品の展示やボランティア活動に参加することで施設利用者・管理者の皆さんとの交流が生まれました。作品の展示だけでなく、老人ホームの職員の方々と一緒に「認知症ケア」の劇団公演や、患者さん達が栽培した芋や餅をお寺に奉納していただき、お寺のお祭り(蘇民祭)では、老人ホームの職員の方々がボランティアとして参加され石焼き芋をふるまっていただきました。
お寺 ⇒ 地域 ⇒ 病院 ⇒ 福祉施設 ⇒ 患者さん ⇒ お寺の様に地域全体の歯車が動き出しています。
みんなが集える場として
慶壽庵(けいじゅあん)は、宗派や地域を問わず、誰でも気軽に集まれる場です。
「手芸の会」や地域との交流の場となっている慶壽庵(けいじゅあん)の始まりは、平成22年に現在手芸の会代表の吉田てい子さんからの「地域の人が集まって手芸ができる場として使わせてほしい」と言う相談がきっかけです。
会員も徐々に増え、現在では毎月第2・4火曜日におやつを持ち寄り、手芸やおしゃべりを楽しんで活動しています。
代表 | 吉田 てい子 |
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連絡先 | 〒029-3521 一関市藤沢町保呂羽字宇和田18 |
電話 | 0191-63-3988(長徳寺) |
Facebookページ | https://www.facebook.com/chotokujikeijyuan/ |
手芸の会の活動
毎年開かれる一関市藤沢町文化祭や長徳寺蘇民祭での作品展示を目標に取り組んでいます。
蘇民祭の時には、藤沢町時代の町花である藤の花のつるし飾りがお寺の本堂いっぱいに飾られる様子は圧巻です。その他にも、土産用蘇民袋に藤の花の刺繡をあしらったり、先代の住職が亡くなられた際には、生前使っていた白衣を使用して和尚さんのぬいぐるみを作ったりと様々なアイディアを基に活動の幅を広げています。
蘇民祭での作品展示の様子
つながる人と人との輪
手芸の会の活動が始まった翌年に起きた東日本大震災の際には室根の旧津谷川小学校に避難された人達へお弁当を作ったり、千羽鶴のつるし飾りや裁縫道具を届けました。
一関市内外のデイサービスなどの施設にも作品が展示されるようになったことがきっかけで、施設の方々が藤沢を訪れたりと交流が広がっています。
活動は作品の展示だけでなく、特別養護老人ホームで行われている地域交流事業へも、参加できる会員がボランティアとして参加し、施設利用者や職員、地域の人達と交流を深めています。
手芸の会の活動を通して心のケアについて学び、お茶っこ飲みやボランティアを通じた話し合える場づくりと交流、作品づくりや展示などの目的を持った活動とその表現による癒しなどが心の拠り所となっています。今の活動に限らず、男性にも囲碁や将棋、俳句など何でもいいので、慶壽庵(けいじゅあん)に集い、コミュニティが生まれる場になるよう、今後の発展に期待を寄せています。