当寺住職、渋谷真之(光阿真之)が平泉ナンバー図柄デザイン最優秀賞を受賞いたしました。
平泉ナンバーに関する取材記事バックナンバー
取材記事
質問①プロフィール
現在の年齢 | 42才 |
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現在までの経歴 |
昭和50年10月23日 愛媛県大洲市生まれ。 仙台で幼少~高校まで。(在家)得度は、14歳の時。 平成5年、父親の関係で岩手県一関市「藤勢寺」へ引っ越す(寺との出逢い)。 平成7年、時宗総本山遊行寺にて修行。(僧侶の資格を取る)【20歳】 その後、父の寺「藤勢寺」にて1年間副住職として勤務し翌年より大正大学へ入学。卒業し、仙台の広告代理店へ就職、そして医療設備の会社へ転職。 平成20年、御縁で現在の「長徳寺」の住職となる。【31歳】 翌年、宗派地域問わない「慶壽庵」(組織)を立ち上げ、手芸・ヨガ教室。映画撮影。「蘇民祭」に於いて地域包括ケアの一部として取り組む。 平成28年、東北大学実践宗教学寄附講座に於いて「臨床宗教師」研修修了。 同年10月、日本在宅ホスピス協会全国大会に於いてポスターセッションにて協会長賞受賞。 現在、岩手県立病院及び宮城県内ケアハウス、そして電話相談等にて活動中。【北海道東北臨床宗教師会理事兼事務局次長】 |
質問②デザイン公募のいきさつ、動機について
今年の春頃に新聞で「図柄入り平泉ナンバーデザイン公募」の記事を見ました。その後、頭の中でひらめいた図柄が出てきて、「せっかくだから描いてみよう」との一心で制作に取り掛かり、1日で完成致しました。
質問③デザインに関する勉強について
以前、広告代理店に勤めていたので、デザインも!と思われることがあるのですが、私は営業でしたので、全くです。デザインに関しては、デザイナーさんへお任せしておりました。長徳寺住職になり、「蘇民祭」(国の選択無形民俗文化財)のポスターを毎年自分で制作するようになり、(年賀状ソフトですが・・・)また、記念品等で、手拭い、タオル、うちわ、御守等の制作も、今思えば自分でデザインしておりました。年数を重ねるたびにソフトの活用も慣れてまいりました。
質問④今回のデザインについての思い。
- 円…平和を象徴とし円で表現致しました。平泉を象徴とする中尊寺や毛越寺の極楽浄土の表す世界平和を夢見て。
- 泉…古代より恵まれた自然の湧き出る豊富な泉が大河となり大海原へ流れていく様。
- 模様…中尊寺金色堂内の装飾模様(螺鈿)を表しております。世界中の産物・鉱物を古代シルクロードより持ち寄り、当時の技術力によって作られた装飾は現在も尚、輝き続けている。ここ、岩手県南地方にも夢のある子供達が沢山光輝いている、この素晴らしい子供達が、将来、大河が大海原に流れていく様に、世界中へ羽ばたき希望の星となる様に願いを込めて。
質問⑤最優秀作品に選ばれた時の感想。
ご連絡を頂き、正直相手の仰っている内容がいまいち把握できず、「すいません、もう一度説明して頂けますか?」と聞いてしまいました。「渋谷さんの作品が最優秀賞に選ばれました」と聞いた時は鳥肌がたち、ちょうど、伊勢神宮へお参りしている時だったので、神仏の御加護か?と信じられない気持ちで一杯でした。
質問⑥家族や檀家さんよりの反響
何より、新聞等で大きく取り上げられましたので、掲載当日はメールや電話が鳴りやまない状態でした(笑)。何より印象に残った出来事は、ガンを患っている檀家さんより電話を頂いた事でした。「私は最近2~3日、色んな事があり、イライラして夜も眠れない状態が続いていたの!でも今朝の新聞を見て、とっても素敵なこのナンバープレートの絵を見ていたら、心が安らかになったので電話しました!暫くテーブルの上に置いて眺めてるよ!」とのご連絡を頂きました。暫く逢っておらず、久々の会話は少し小さな声でしたが、嬉しい言葉を頂き、その方とお話出来る機会に恵まれた事が、私にとって何よりも嬉しい出来事でした。この平泉ナンバープレートのデザインが、その方の「スピリチュアルケア」になった。それは私にとって新たな発見であり改めてデザインの力を感じました。